イニングイーター2022 ~セ・リーグ編~ – 野球好きのブログ(仮)

イニングイーター2022 ~セ・リーグ編~

イニングイーター2022 ~セ・リーグ編~


皆さんこんにちは、超野球人です。

さて、今回のテーマは“イニングイーター”です。

イニングイーターとは、多くのイニングを投げることができる先発投手のことを表します。
多くの人は投手と言えば、タイトルにもなっている勝利数や防御率、奪三振などに注目しするでしょう。詳しい人だとQS率やFIPといった数字を挙げるかもしれませんね。

ですが、この記事ではもっと単純なイニング数を



投球イニング数

先発平均投球イニング数



の2つに焦点を当てて見ていきます。

投球イニングはタイトルになっているような指標と比較すると、スポットの当たる指標ではありませんが好投手には必須の条件と言っても過言ではないでしょう。

実は、昨年2021年版も書いているので昨年との比較もしたいところですが、長くなってしまいそうなのでリンクのみを貼らせていただきます。ご了承をm(–)m

イニングイーター2021 ~セ・リーグ編~
前置きはここまでにして早速見てみましょう!



投球イニング数ランキング


▲投球イニング数TOP20
※赤ラインは規定投球回数達成ラインを示す

セ・リーグでは規定投球回数の達成者が昨年の8人から、10人に増えていますね。昨年の延長なしの特別ルールがなくなり、延長戦への備えが必要となったことが影響しているのだと思います。
先発投手を続投するかリリーフに切り替えるかの判断が、昨年よりも難しかったことでしょう。

さて、ランキングを見てみましょう。

今年、セ・リーグのベストイニングイーターは広島・森下暢仁
昨年も163.1イニングで2位であり、リーグ屈指のイニングイーターとなっていますね。大瀬良や九里が苦戦した中で、ゴールデングラブ賞も獲得し、広島先発陣の大黒柱を担う大活躍でした!
これが大卒3年目とは恐れ多いですね!

2位は巨人・戸郷翔征
昨年は4位の151.2イニングと上位ではありましたが、さらにパワーアップしていますね。成績も最多奪三振を獲得し、防御率 2.62、12勝を挙げるなど年々力を付けていますね。今年は昨年のような失速があまり見られず、最多勝に迫る勢いでした!
エースの菅野がやや低迷気味な中、新しいエースの誕生となりそうです。

3位は阪神・青柳晃洋
昨年も3位となる156.1イニングを投げ、最多勝・最高勝率に輝いています。
今年はコロナで出遅れたにもかかわらず、最終的にはチームトップの投球回数2年連続の最多勝・最高勝率を獲得!さらには昨年逃した最優秀防御率も獲得し、名実ともにセ・リーグのエースに成長していますね!

4位以下を見てみると、中日の選手が目立ちますね。
エースの大野雄大は昨年8位だったのが4位の157イニングでした。
昨シーズン最多イニングを投げた柳裕也は、規定到達はしたものの6位の149.1イニングと昨年よりもややイングを減らす形となりました。
9位には昨年初規定に到達した小笠原慎之介。2年連続で規定に到達していますね。

昨年には規定に到達していなかったヤクルト・小川泰弘DeNA・今永昇太各球団のエースが規定に到達しています。

昨年、最多勝を獲得した広島・九里亜蓮や昨年規定到達の大瀬良大地は、今年は未達となっています。

ざっと規定到達した選手を見てきましたが、やはりどの投手も素晴らしい選手ですね。
今年もコロナによる選手の離脱や出遅れによって選手としてもチームとしても上手くいかなかったところもあるかと思います。
そんな中でもしっかりと成績を残し、多くのイニングを投げた投手は野球ファンとして敵味方関係なく称賛に値しますね!
そういう意味では様々な指標や考え方がありますが、シンプルなイニング数を稼げることは大事なことなのかもしれません。

多くのイニングを稼ぐには、球数を抑える必要があります。投手のタイプにもよりますが、ある域からはタイプに関係なく良い投手であることは確実でしょう。
また、ある程度イニングの計算がつき、リリーフ投手を休ませることもできます。
そう考えると、イニングイーターのチーム貢献度はかなり高いのではないでしょうか?
そういうことから個人的にはチームへの高い貢献度を考えると“規定到達”にはこだわりを持っています。
当然ながら、酷使によって選手生命が短くなってしまうのはよくないでしょう。
やはり良い投手にはより長く投げ続けてほしいものです!







先発平均投球イニング数



純粋な投球イニングのトータルののみを見てきましたが、次は平均投球イニング数を見てみたいと思います。
先発登板におけるイニング数/先発登板数で計算しています。簡単に言えば先発した試合でどのくらいのイニングを投げているかの比較です。


▲先発17試合以上平均投球イニング数
※小数点第2位を四捨五入
※★は規定投球回到達者を示す

延長戦が復活したことが影響しているのか、昨年より平均イニングは伸びていますね。
昨年は6.8イニングがトップで1人しかいませんでしたが、今年は6.8イニングがトップなのは変わらずですが、5人が達成

上位から見ていくと、規定投球に達している4人、戸郷、今永、大野、青柳は流石ですが注目したいのは阪神・伊藤将司
この中で唯一規定に到達していませんが、トップ勢に比肩する数字です。
それもそのはず、伊藤は投球回こそ136.2回と規定に少し届かなかったものの、6完投、2完封とリーグトップの成績を残しています。コロナで開幕に出遅れたのが不運とも言えるでしょう。

広島・床田寛樹平均6.7回と昨年トップだった森下並みに投げていますが夏場のケガもあり、114イニングに留まってしまっています。

そして6.6イニングで小笠原、森下と続いています。小笠原は昨年の5.7イニングよりも1イニング近く数字を伸ばし、力を付けている感じが窺えますね。

森下は平均イニング数は若干落ちたものの安定した数字を残し、素晴らしいの一言です。
さらに言えば、表中の選手の中で先発登板試合数は最多です。その中で平均6.6イニング投げており、今シーズンで最もリリーフを休ませた投手と言えるのではないでしょうか。

ざっと見ましたが、コロナやケガでの離脱を除いて、平均6.0イニングあたりが規定到達の境界でしょうね。(昨年も例外はいたものの、ほぼ6.0イニングが境界でした。)
やはりチームのエース級の選手が並んでいましたね。

また、対照的に最低値が下がっていることもポイントですかね。昨年は巨人・メルセデスの5.1イニングが最低で、それでも先発としてのギリギリラインでした。
ですが、今年のDeNA・ロメロ4.8イニングと先発の仕事を果たせずしてマウンドを降りていることになります。せめて先発として5回はチームとしても投げてほしいところだったでしょう。

こうしてみるとQSの重要性をより感じますね。
QS(Quality Start)は先発投手が6イニング以上を投げて、3失点以内に抑えると記録されます。
防御率換算だと最低で4.5と決して良い数字ではないですが、平均イニング数を見ると6回を安定して投げることのできる選手自体が少なく、難しいものだと言えます。

当然、打ち込まれる、調子が悪い、リリーフ陣が盤石など投手交代のタイミングは様々ですが、特にセ・リーグにおいては、投手が打席に立つことは大きな影響があるでしょう。
例えば、投手戦で0-0、1死1・2塁でチャンスに9番投手が打席に立つ。そんなタイミングでは早めに代打を出すこともあるでしょう。打力の期待できる投手はほとんどいないため、投手が打席に立つことはイニングを稼ぐという観点では確実にマイナスになります。

そんな中で6回以上を安定して投げ、かつ3点以内に抑えてくれると考えるとQSという指標の大切さを実感できますね。
ランキングが上位の選手はチームからの信頼があるからこそ、長いイニングを任されているのでしょう。
エースが志願して続投なんてのもたまに見ますが、正に厚い信頼があるからこそ生まれる場面でしょうね!



超野球人の感想



今回はイニングイーター セ・リーグ編ということでイニング数に注目してみました。
昨年と比較してみても、上位に入っている選手は安定して投げている印象がありますね。

特に森下、戸郷、青柳はタイトルを獲得しており、その貢献度は非常に高かったでしょう。
タイトル獲得とならなかったものの、大野、小川、今永ももちろんチームへの貢献度は高かったと言えます。

今回のまとめとしては、



平均投球イニング数6回以上が規定投球回のボーダーライン

QSの重要性

平均投球回の長さは信頼の証



こんなところでしょうか。

言ってしまえば、イニングイーターは失点しようが長い回を投げられれば誰にでも務まります。
ですが、実際に長いイニングを任せられる投手はチームにもよりますが、ローテ3番手くらいまでが限界でしょう。
要は信頼された一部の投手しかできない大切な役割です。

近年はリリーフの役割が確立され、オープナーやショートスターターなど先発の考え方も変わってきています。
投げすぎはケガにつながりますし、良い選手には長く現役を続けてほしいのもありますが、イニングイーターはチームとして必要な存在であることは間違いないでしょう!

今回は以上です。
ご意見・ご感想・ご質問等々あればコメントよろしくお願いします!!




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。